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歯の白濁と再石灰化
2025.02.05更新
歯の白濁と再石灰化
上の前歯の一部が乳白色に変色して磨いても取れません。むし歯でしょうか?
この様なご質問ありました。
こちらは、初期のむし歯(う蝕)である可能性が高いと思われます。
う蝕は歯の表面に付着して歯垢の中で細菌が産生した酸により歯が溶ける(この程度を脱灰と言います)疾患です。う蝕は歯の表面がざらついたり、小さな穴があるのを見つけたり茶色に変色していることによって気が付くことが多いのですが、たとえ小さくとも歯に穴があいた状態は、う蝕が少し進行しているのです。初期のう蝕はいきなり穴が開くのではなく、歯の平滑な面では色が白っぽく変化する、白濁として認められます。
歯のエナメル質は健全であれば透明感のある色ですが、初期う蝕では歯の一番表面ではなく、その下10~20ミクロンのエナメル質内で脱灰が最初に起こります。エナメル質の結晶が崩れて光の屈折により白濁として認められるのですが、この時点で、歯の表面にはまだ穴はあいてないのです。
しかし、この白濁として認められる初期う蝕は適切な対応があれば脱灰部分に無機成分(リン酸やカルシウム)が沈着して、元の硬いエナメル質に戻す事ができることが分かってきました。この現象を再石灰化と言います。再石灰化を促進するためには、歯垢の除去、無機成分である供給源である唾液の分泌を促すこと、フッ化物の継続的使用、専門家(歯科医師、歯科衛生士)による歯面清掃、キシリトールガムなどの使用などが勧められます。